Ⅰ.創業計画の必要性

1.事業の道標として

サロン開業後はほとんどのオーナー様が自分自身がプレーヤーとして忙しく働いています。
売上の心配だけでなく、借入の返済・給料の支払・帳簿の記帳などで、経営について考える時間も無いようです。
しかし、行き当たりばったり経営や勘だけの経営ではいけません。
開業時のサロンの目標や事業領域をしっかりと確認しながら経営しなければいけません。
その確認の為に必要なのが創業計画(書)なのです。

≪創業計画書の効果≫
① 創業計画書作成
 ・事業の目標確認
 ・顧客の想定
 ・開業出店の為の経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報が決まる)
② 経営資源把握
 ・資金計画(資金調達・返済計画)が決まる
 ・人事計画(必要人員と構成)が決まる
③ PDCAサイクル ⇒ 経営に役立てる
 ・売上目標(必要売上)が決まる
 ・実際の業績と比較・チェックする
 ☆創業計画書を片手にチェックしながら経営をしていく。
   →創業時の自分の目的・目標・夢を忘れない


2.自分の事業をアピールする為

創業するときには協力者が必要になります。
しかしその協力者に構想の事業をどのように伝えますか。
例えばビジネスにおいて売りたいものがあった時に口頭だけで説明しますか。
その商品の魅力が書いてあるパンフレットであったり、効果が高まる数値を示したりしますよね。
協力してもらうためにはその事業の魅力を書面でアピールする必要があるのです。
そこには、夢や目標だけでなく具体的な数値も書いてあり、それが非常に大事になるのです。

① 資金(カネ)が必要   ⇒ 銀行等金融機関が必要 ⇒ 創業計画書が必要
② 資金(カネ)が必要   ⇒ 親や知人の協力が必要 ⇒ 創業計画でアピール
③ スタッフ(ヒト)が必要 ⇒ 友人や後輩など    ⇒ 創業計画でアピール



Ⅱ.創業計画書作成のポイント

1.経営理念と経営目標

経営理念とは事業を行っていく上での使命(ミッション)。
何のためにこのサロンに集まっているのか?オーナー・スタッフ全員が志すもの。
また経営目標とは、その使命から具体的にどのように事業をすすめていくか・どう表現していくか。将来像。
① あなたのサロンの使命(ミッション)は?
② あなたのサロンの目標(ビジョン)は?

ミッションとつながらない経営は、途中でぶれてしまい失敗してしまいます。
経営においてはミッション・ビジョンに沿わないものを捨てていくことも必要なのです。


2.事業領域を決める

事業領域とは『誰に』どんな『技術サービス』でどんな『価値』を与えるか
① ターゲット顧客 (一番来てほしいお客様・・・年齢・性別・地域・所得レベルなど)
② サービス内容 (ターゲット顧客に対しどんな施術・商品・空間を用意するか)
③ どんな価値 (ターゲット顧客がどのように喜んでくれるか)

自分の事業を、どこに事業領域をとるかが成功のカギになります。
また他者の事業領域と比較することも必要になります。
同じ地域に同じ事業領域をもった同じようなサロンがたくさんあった場合はどうなるでしょうか?
あなたのサロンは全く目立たないサロンになってしまうかもしれません。
まずは自分の事業の事業領域を決め、出店したい地域等が決まったら他のサロンの事業領域もチェックしましょう。